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2010.06.12 食卓の風景
小さい頃から食卓はシンプルだった。

質素・・とは違うのだが、余計なものが食卓には乗っていなかった。

ご飯、具の少ない味噌汁、漬物、主菜が二皿。

これだけだ。

桃屋の瓶詰だとかタッパに入れた残り物のおかずだとか、作り置きのおかずだとかは無い。
それだけだ。

父親の好みだったのだろう。
ひとつの皿から取り分けることも嫌いだったようだ。
だから食卓はキッチリ一人前づつ。

焼き肉、すき焼きもひとつの皿から肉をさらって食べるということも無かった。
一枚の皿に肉と野菜が盛られているのだ。
ただし、盛り切りでなくお代りはできる「システム」だ。(笑)
したがって、鍋も各々のエリアがあった。

特にすき焼きのときは緊張して食べた。
すき焼きの鍋は底が浅いのでエリアをはみだして肉や野菜を入れると、父親が無言でそのエリアの修正を図る。

肉が置かれている場所は肉しか置いてはいけない。
野菜を置いた場所は野菜以外は置いてはいけないのだ。

一度、春菊を置いた場所に春雨を入れた時がある。
父親が言った。

「そこはチガウ」

焼き肉も同様だ。
椎茸を置いた場所には肉は乗せてはイケナイ。

じゃあ、土鍋を使う石狩鍋やしゃぶしゃぶはどうなんだ?
と思われる方もいると思う。

同じなのだ。
そう、すき焼きでも、焼き肉の網でもプレートでも、土鍋でもエリアは決まっている。
経験のない人は「土鍋でそんなことできるわけがない」と思うだろうが、これがまたキッチリとアリアができるんですなあ。(笑)

鍋奉行、悪(灰汁取り)代官は父親で、町(待ち)娘は母親とボクだ。

悪代官の父親は土鍋の見回りを怠らない。
キッチリと野菜長屋、肉長屋を見回る。

子供ながら「こんな父親にはなりたくない」と思いながら気がつけば父親と同じことを言ったりやったりしている。()

とくに最近は食卓の置かずの多さを妻に文句を言う自分がいることに気がついた。(笑)
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